類似項目ですが
多くのアマチュアがなんとなくしか理解していない

03_bバンスの使い方 バンカーショット

質問:::私がゴルフを始めた頃のアイアンはソールが角ばっていて、四角い?
ミズノプロ ms-1 みたいなモデルが多かったです

マルマンソール! なんてのも出てきましたが、今みたいに スクープソール? ソールの前後がカーブで丸みがついているものは少なかったです

バンスの本来の意味 役割?使い方?とあわせて、なぜ丸くなっていったのか ご見解をお願いします

バンスの認識は、スイング改造にも役立つような気がします私を含め多くのアマチュアが、誤解している気もしています

なぜウェッジの方が大きいのかしっかり答えられるゴルファーは少ないと思います




  バンスには幾つかの役割があります
        意外に見落とされがちのは ヘッド重量だったりします
       ウエッヂは 通常のアイアンのように 低重心や深い重心というのは困ります
      双方ともに ロフトを増やす働きがあるので 元々 ロフトの大きなクラブには
     必要のない事です
    一般的には 高重心 浅い重心を作る為にも ネックを長くしたり
   色々な工夫が行われていますが クラブの中で 一番ヘッド重量の必要なウエッヂには
  重量を増やす為に 厚い 大きなソール周りが必要不可欠です。

ヘッド全体を大きくすれば良いのですが ロフトが寝て フェースが上を向いている為
それでなくとも ヘッドが大きく見えますから 重量配分をソールに依存しなければなりません


sample 2009_09_15_19_49_13-17フレームショットロフトの大きなクラブ ウエッヂには大きな短所があります。
ひとつは その大きなロフトが クラブを難しくします  ロフトが大きいと言う事は
進行方向に対する投影面積が小さく 人間には大きなフェース面であっても
ボールにとっては小さな打面なのです。
ロフトというのは大きくなってくるほど 一度が効いてきます
距離を高さやスピンに変換し わざと飛ばさない為のモノなのですが
インパクトロフトが45度を超えるあたりから そのロス率は顕著にでます

 ロフト調整をする場合 5番や6番あたりでは ロフトを一度変えても
  殆んど距離の増減はありません
   ところが45度以上のクラブは 1度のロフトの増減がそのまま距離につながり
    2度変えたことによって 5ヤード以上変化してしまう事も少なくありません。

要するに ウエッヂはインパクトロフトの変化によって 大きく距離が変化してしまう
 ある意味 非常に難易度の高いクラブなのです。

  150ヤード打つのであれば プラスマイナス5ヤードなんて
   ナイスショットの範囲内 なのですが
  30〜40ヤードのショットの プラマイ5ヤードは重大なミス になってしまいます。

そのロフトの安定を促すのが バンスのひとつの大きな役割です

ブログの中で一貫して書き続けている事ですが
 ヘッドを振る ヘッドを振り子のようにして使う人にとっては
  このロフトの修正機能としてのバンスは全く役に立ちません
   役に立たないどころか 上手く当たる事の弊害にしかなりません。


sample 2009_09_29_23_49_15-964フレームショット重心位置とバンスの位置関係と言ったらよいでしょうか それともハンドファーストと言ったら良いでしょうか   バンス 接地時に バンスよりも重心位置が 進行方向側に有ると ハンドファーストの状態でバンスが接地すると クラブフェースを進行方向に押す ロフトを起こすような動きになります
それにより ロフトを元の状態に修正する機能です。
 本来 バンスの大きなウエッヂの方が飛ぶ のです

20090801 2009_09_02_14_54_45-567フレームショットその反対にヘッドを振る ヘッドが手を追い越すような動きで打とうとすると バンスが地面を設置した際 ヘッドを上に持ち上げようとします ダフッているのにトップしてしまうミスになります。

近年 日本のウエッヂのバンスが 「ローバンス」化してしまうのはここら辺に問題がありそうです。

35cb88f77052c597adb8-Lジーンサラゼンが発明するヒントになったのは 翼 そのモノではなく
その翼が 飛行機の胴体とすこし違う角度になっていることなのです。
胴体に対し やや上向きの翼が 飛行時や離着陸時に姿勢を安定させる という発想なのです




もう一つ   ウエッヂ ロフトの大きなクラブの欠点は
 フェース面とソールで作る角度が非常に 鋭角な上に
 クラブの中では短いシャフト…スウィングの弧が小さく 
 入射角度も鋭角になってしまう事で 
 リーディングエッヂが地面を接触した際に 刺さってしまいやすい傾向にあります。

それをガイドのように刺さらない様に 抜いて上がるのがバンスの役割の一つです



ですから バンスの大きな役割
 ☆インパクト前の ロフト 姿勢の修正
     ☆インパクト後の 地面に刺さってしまうのを防止する
 があるのです。


バンスには バンス幅 バンス角度 形状など色々ありますが
 正しくクラブを使える ヘッドを振らない人には 大きなバンス角度
  しっかりとスライド出来 インパクトを長く取れるひとには更に幅広のバンス
   ウエッヂの距離が飛ばない悩みの人には やはり 大きなバンス角度
     を お薦めします
別な方からも 同様な質問があったのですが
ウエッヂが何故マルイ形状が多いのか アイアンも微妙に異なるのか

 は人間の感性と結びつきがあるのだと思います
ま 製造技術 工業技術が向上し 鋳造や鍛造で角張っていないモノを作れるようになった
そう言う背景も無いとは言えませんが

 自分でアイアンをデザインしてみると仮定します
4番 5番 から はじまり PW AW SW となるのですが
ロフトの立ったアイアンのデザインで難しいのは
アドレスした視線で見た ヘッドのラインの構成です

低重心化した 大型化アイアン の場合
 アドレス時に フェース側のトップエッジ 
  キャビティ側のトップエッジに加え
   ソール後方のトレーリングエッヂも見えてきます
    シンプルなキャビティ構造でも
     3種類のラインが見える訳で
      この3種類の構成が良くないと アイアンは反って見えます
         (技術の低いメーカーであれば 面取りの失敗も有りますが)
     飛球線に対し 限りなく垂直なイメージの出るアイアン
    ロフトが少ないと そういうイメージになるのでしょう


ロフトの大きなクラブは ロフトの立ってクラブと違い
 アドレス視線でフェース面が大きく目に入ります
  これから 打たなければいけない物体は  丸い球体 のモノですから
   それと 対照となる フェース形状は あまり角張っていない方が
    上手く打てそうな気がするのでしょう

あまり角張っていると ボールに刺さりそう 歯がボールを切りそう な
 そんなイメージが湧いてきますし
  弾道も高くなる  イコール  マル〜く上がる イメージ
   そう言うイメージが 形状を丸くするのではないでしょうか…

機能的には 殆んど差が無いと言えるのですが
 ドライバーのフックフェースと同じ で
  打つ前の心理に語りかけるのも クラブの形状の仕事 と言えるのでしょう