ヘッドをユーザー自身が調整するタイプの
ドライバーヘッドのブームと言うか
流行も定着せずに終わりそうな気配です。
発想としては遊び心をくすぐられるので
ちょっといいかな〜 とは思いましたが、
なんだか違う方で進んでしまったような気がします。
ネック着脱式のゴルフクラブは
メーカー独自のカスタムフィットをする時に
その場でシャフトを付け替えられる と言う発想から
始まったものだと思います。
まあ それはともかく
本来、大型化ヘッドの特徴は
重量が遠くに大きく配分されていること
それによって モーメントが高くなり
安定性や重量効果としての破壊力が増す訳です。

ネック部分を調整して ロフトやライ角度を
いじれるタイプのドライバーヘッドは
普通のタイプのヘッドと比べ
機種によっても異なりますが、 8g〜15g分も
ネックに重量が必要になります。
これでは大型化のメリットが薄くなってしまいます。
その重量を出来るだけ配分した方が
安定性も高くなりますし、破壊力だって望めます。
また、ロフトがいじれるタイプのドライバーヘッドの場合
アマチュアゴルファーにとって
ヘッドを返して打つ方法が金科玉条のように信じられていますから
ロフトを2度少なく調整しても
ハイボールになることもあれば
ロフトを2度多く調整しても
ローボールになることもある訳です。
正直、主流のスイングとの相性というか
かみ合わせから、無意味な調整になってしまいます。
ドライバーの平均的インパクト
ボールとヘッドの接触時間は2000〜3500分の一秒です
ヘッドを返して打つ ということは
ヘッドを回転させながら打つ訳ですから
毎回インパクトロフトがバラバラ・・・。
ドライバーヘッドのロフトを調整することよりも
出来るだけいつも同じロフトで打つことの方が
重要ではないでしょうか・・・・・・・・
ライ角度を調整できる場合は
アドレスするのに何の目安もないコースでのラウンドで
人間の心理や視覚情報も含め
ライ角度に応じて、ボールとの間合い(距離)も含めた
構えが変わってしまう可能性が少なくないですから
よりスイングの悩みを深めてしまう可能性があります。
調整式のドライバーは それを調整した時に
人間の心理と言うか 適応能力を無視して
人間を機械として開発されています。
ロフトを少なくして、立ったロフト(に見えるとき)
ロフトを多くして、大きなロフトに見えるとき
コースで同じような心理で打撃できるのでしょうか…。
コース前の練習で、ひっかけばかり出るから
ライ角度をフラットにして
その練習場で打っていたのと同じボールとの間合いで
コースで打てるのでしょうか・・・
スイングの悩みが深まるばかりかと思います。
ドライバーヘッドにウエイトが付いていて
スライドさせたり、交換したり、それを調整できる
タイプのヘッドは謳い文句そのものが滑稽に感じます。
自分でゴルフクラブをデザインした経験から言うと
ドライバーヘッドの元の重量が190g程度のものですと
5g程度余剰重量を トゥ側に付けるのと
ヒール側につけるのでは
ヘッドのタイプにもよりますけれど
重心距離(ヘッドの重量の中心点とシャフトまでの距離)で
1mm程度の差しか生まれません。
ヒールに設置して 37mm弱
トゥに設置して 38mm強
これに何か大きな違いが出るのでしょうか・・・
もし違いが出るとしたら
190g+5gと言う重量が
シャフトから 37mm離れているものと
38mm離れているものでは
シャフトの運動効果
ヘッドの重量のシャフトへの影響が含まれていますから
ヘッドその物の影響なのか
シャフトの運動効果の変化なのか
それもわかり辛いですね。
余談ではありますが、
現在のメタル(チタン)ヘッドは
昔と比べ、大変大きなモーメントを持っています。
モーメントとは単に重量。。。と理解しても
間違いではありませんが、ゴルフクラブヘッドの場合、
モーメントが高いほど、姿勢や運動を持続しようとする
力が大きくなるという事です。
ヘッドに重量として鉛等を張り付ける場合
よほどの重量でない限り、ヘッド性能は変わりません。
単に どの重量をシャフトからのどの距離(遠さ)に張るか…
その重量と距離の掛け算が
シャフトの運動性能を変える という事を
知識として知っておいてください。

ヘッドに装着された重量の位置を調整できるタイプの
モノに至っては、もう飾り以外何物でもありません。
◆トゥ側にスライドさせるとスライス系
◆ヒール側にスライドさせるとフック系
こんな程度のことで球筋が変わるのであれば
逆にものすごく神経質にボールを打たなければ
同じ球は出ないという事になります。
まあ 人間ですから気分と言うにはもちろん否めませんが
せっかく ヘッドの基礎その物を軽量に作る技術があるのなら、
どこか一点に重量を集中させるような
大型ヘッドを殺してしまう設計にせず
まんべんなく出来るだけ遠くに配置するのが
一番良い方法なのですが。。。
それも慣性モーメントのルールの縛りがあるから
ダメなのかもしれません・・・。
軽量スチールシャフトのアイアンがどんどん進むにつれ
ドライバーやウッドに使われるグラファイトシャフトも
そのシャフトバランスに合わせ
先端が重く、装着するヘッドが軽量化が進んでいます。
打つ人間ではなく、道具としての
ドライバーそのものに破壊力がどんどん失われていますが…
どうなってしまうのでしょうか…。
コメント
コメント一覧 (1)
阿呆ですな
只ホーゼルを折り曲げれば済むと考えてる 可変ライ角機能
浅はかですな
心理的満足感だけで 実際の弾道には影響を与えない(弾道を変えるには最低でも25gは必要なんでは) ウェイトスライド機能
無意味ですな
その他諸々有りましたが
メーカーの思惑が ユーザーに見透かされ ソッポをむかれた結果ってだけで 何の不思議もありませんね
客の体力に当て込んでの胡散臭くも有る商売 そろそろヤメにしませんか 大手メーカーさん