ごく一般的な現代のセッティングは

ってところですね。

クラブを作る立場からすると
ここまで相性の悪い組み合わせ はなかなかないです。

大型ヘッドのドライバーは基本的に
ヘッドの重量の中心点(重心位置)がシャフトから遠い
重心距離の長いドライバーです。
460cc発売当初のものよりも、最近のものは短くなった
とは言え、やはり大型であることに変わりはありません。

重心距離が長いとクラブヘッドを重く感じます。
逆に重心距離が短いとクラブは軽く感じます。
クラブ長の長いドライバーが重く感じられ
クラブ長の短いアイアンが軽く感じる…
この組み合わせでナイスショットの出る確率は
グンと下がります。
◇460ccの大型ドライバーにグラファイトシャフト
◇小ぶりな軟鉄のアイアンヘッドに軽量スチール
組み合わせを打つ場合、
ドライバーは左 アイアンは中もしくはやや右と
20センチ以上ずれた位置に置くから
更にことは複雑になります。

すべてのショットがコースであったとしても
月例にでていたとしても、調整調整の繰り返しですから
ナイスショットは偶然の中からしか生まれてこなくなります。
1球毎に調整を強いるショットは
手先でクラブを振るスイングを強要することになります。

スナップショット 1 (2013-10-12 12-11)


コースではどんなショットが出たとしても
同じクラブを繰り返し打つことは非常に少なく
1球1球交互交互に打ちます。

重心距離が長く、クラブが長いドライバーを打った後で
重心距離が短く、クラブが短いアイアンを打てば
アイアンは軽く感じますから
基本、薄めのトップ気味の球になり易くなります。
方向とすれば 左気味の球になり易くなります。

その逆に
重心距離が短く、クラブが短いアイアンを打った後で
重心距離が長く、クラブが長いドライバーを打てば
ドライバーは重く感じますから
基本、厚めのダフり気味の球になり易くなります。
方向とすれば 右気味の球になり易くなります。

まあ これは同じボールの位置 で打つという条件の上ですが
たいていの場合、この

090804_01



以上はヘッドの大きさ 重心距離とクラブの長さの及ぼす
相互関係ですが、今のクラブはこれにシャフトの硬さが
更にユーザーを苦しめるのです。
一般的なドライバーも十分すぎるほど硬いシャフトですが
アイアンは軽量が故に、より硬くてぴんぴんしたものに
なっています。

比較論ですが、長くても重いヘッドの付いた
柔らかく感じるドライバーを打った後で
短くて軽いヘッドの付いた硬いシャフトのアイアンを
打つとナイスショットが出やすいでしょうか。。。
その逆は。。。。

現代のゴルフクラブの主流は
ナイスショットを未然に防止する機能が付いたうえ
クラブを手で扱うことを強要するスイングも自然に身に付く
という すごい代物なのです。