スチールシャフトは同一の金属で作られています。
基本、複合することが出来ません。

そして ご存知の通り
シャフトは手元が太く、先端が細くなった
テーパーの付いた形状です。
アイアンですと、手元は 約150ミリの直径
先端部分は 95ミリです。
HBS 005

故に、負担の大きい先端部分は
金属の肉厚で補強するため、外側の形状と
反対に 先端に行くほど肉厚になっています。

グラファイトシャフトは箇所箇所によって
色々な繊維を複合することが可能です。
同じ重さのシャフトを作っても
手元を重たくすることも、先端を重たくすることも可能です。

よく グラファイトは飛ぶ。 スチールは飛ばない。
と言われますが、これに「直接的」にシャフトは
関係がなく、そのまま鵜呑みにしてはいけません。
この原因は 上記の通り、スチールシャフト装着のクラブは
シャフトそのものの先端部が重いので
軽いヘッドが装着されています。
その差は、アイアンで、長さを同じとすると
15〜20gも違うのです。
飛距離の差はここに有ります。
ですから、スイングウエイトの数値を無視し
同じ重量のヘッドを装着していれば
双方、飛距離性能、飛距離のポテンシャルは同じです。

近年、スイング破壊兵器、ゴルフ破壊兵器である
軽量スチールシャフトが主流になっています。
それは実は 単価を安くし、アイアンを販売するという
売る側の都合 なのですが
それによって ほとんどのアイアンは スイング破壊兵器
が装着され 販売されています。

練習って言うのは、概ね アイアンでする訳ですから
軽量スチールシャフトのヘッドの軽さ
それに伴う シャフトの硬さ に どんどん慣れていきます。

そうなると、グラファイト装着のウッド・・・
特にドライバーは ヘッドも大きく、クラブも長い
そして 比較論として、スイング破壊兵器装着の
アイアンより ヘッドが効いている・・・
うまく行きませんよね。
015

そこで 考えました。
グラファイトシャフトは 如何様にでも重量配分を
いじれます。
そう シャフトの重量配分を先端部を重くすれば
双方 互換性が良くなると・・・。

幾つか 調べてみました。
過去の 大体のウッド用グラファイトシャフトは
先端が0 グリップエンドが100とすると
だいたい 52〜54 の辺りが重心点だったんですが
今の主流のシャフトの多くは 50 を切っています。
ウッドシャフトの素管(切らない状態)は
だいたい 1150〜1200ミリですので
3センチ以上も 先端に重さが寄ってしまったんです。
モノによって 46 なんて数値のものも有ります。

これって 多くのゴルファーは気にしている
キックポイントより 重量じゃありません?

だいたい キックポイントの差は 
元調子と先調子でも 上記の数値で 4程度の
差しかないんですけどね…。

で、その重量配分の差がどうなるか って言うと
従来、私の頭の中では 常識的な、
別な言葉で言うと 良心的な重量配分のシャフトであれば
45インチで スイングウエイト D-00 を作るのに
ヘッドの重さは 195〜198g 必要です。
ところが、スイング破壊兵器に合わせたウッドシャフトの場合
45インチで 186gあれば余裕で D-00 は
出来てしまうのです…。

同じ スイングウエイトであっても
10gも軽いヘッドの付いたドライバー・・・
飛ばなそうじゃありませんか?

そう、それだけじゃありません。
ゴムでは無く、プラスチック系のグリップが
流行っているお蔭で、グリップの軽量化も
どんどん進んでいます。

グリップ部は 4g軽くなると
だいたい スイングウエイト1ポイント分です。

普通(良心的な)のグリップは 50g強 なのですが
軽量グリップだと 30gなんてのも少なくありません。
上記の ドライバーに その 30gのグリップを組めば
178gもあれば 余裕で D-00 になってしまう…。

普通のシャフト、普通のぐりっぷであれば
195g以上である筈の ヘッド部が
20gも減量って・・・ 一番美味しいメインディッシュの
部分を 10%以上減らされて・・・
ものすごく損した気分になるのは私だけでしょうか