ロフトを調整することの出来るドライバー
。。。もうこれには呆れて。。。怒りすら湧いてくる。
この仕組みは。。。
説明するのも痺れてしまうほどのモノだが…。
すごく簡単に説明すると
普通の状態を10度、製品として10度のロフトの
ドライバーがあるとする。
それをかぶして構えれば9度になるし、
開いて構えれば11度になる。
という ただそれだけのコト。
クラブの部品というコトになると
グリップはそのままでも
クラブ、シャフトの挿入される部分をホーゼル
ホーゼルの穴 というが、
シャフトの外径、太さは 8.4mm
ホーゼルの穴をそれよりもやや大きく 8.7mmに
したとしよう。
ロフトが被った状態で、捻って挿入し、
隙間に異物をかました状態で、接着する。
もしくは開いた状態で接着する。 ということで
そんなことをしなくても、前述の通り、握りかえれば済む
だけのコトを 無理やり部品として創っている。
そう言ったクラブが、小さなお店なり、地クラブみたいな
小さなメーカーがサブカルチャー、アイディア商品みたいな
事でやるのは 分からなくはない。
過去にも 捻った接合をするお店はたくさんあった。
それを。。。
クラブ業界全体で、大きなメーカーが
さも優れた性能
便利な機能 として大々的にセールスする感覚は
一体なんなんだろう。。。
バックラインの入っていないグリップを
ひねって構えれば済んでしまう だけのモノを。。。
はぁ〜〜〜 もう自分の頭で何も考えていない というか
万策尽きてしまったのだろうか。。。。
ちょっと伝えにくい、説明しにくいことなんだけど…
ドライバーだけでなく、クラブヘッドには
その形状は機能だけでなく、視覚的に(形状として)
動かすイメージを醸し出したり、
動かす方向を示唆する 作り手のメッセージがある。
それをひねって構えるのは
作り手のメッセージを無視するものであるし、
100歩ゆずって、使い手の都合でそうするならば
それはそれで、それぞれの人の使い方であるから
異議はないけれど、
作り手の方自ら、この形には何の意味もありませんから
無視してください って発信してしまったら
作り手と使い手の意思疎通は全く無意味なものになってしまうし
これからクラブを作っていく人たちに
その意味を考えることをさせない、思考停止なクラブを
作らせることになってしまう。。。
ヘッドをデザインしていく側からすると
このヘッドはこういう性格なので
この方向に動かす〜移動させるイメージを
自然に醸し出したい。
そのイメージ通りに移動させられれば
よりこのヘッドの機能は引き出せますよ〜〜〜
みたいな感覚でデザインするもの。
パッと構えた時に、テークバックが取りやすく
どの方向に移動させていいか、暗に示唆しているもの
そしてどんな感じでインパクトに入ってくるのか
なんとなくイメージしやすいデザインにしたい。
そして どんな弾道が出ていくのか
こんな弾道をイメージすると、このヘッドは使いやすい
ですよ〜〜 とか、
その形状の中に、言葉にならないメッセージを
したためたいもの。
ヘッドでその形状は同じでも
このように逆から見ると
テークバックしていく方向
のイメージが付きにくいもの。
それを作り手がひねって
構える、座りの悪い状態から
始動させる ゴルフクラブを
作るなんて。。。。
考えるだけで、
ゴルフクラブに対する
ゴルフクラブ作りに対する冒涜以外何物でもない。。。
ひとつの完成品として、形状を作り出すのであっても
そのデザイナー、作り手の過去の経験、良いも悪いも含めて
色々な経験や感覚が集大成として現れているもの。
それをひねる、とか、捩じる、とか。。。
自分でクラブを作らず、パソコンの画面の中で
イタズラしている感覚で、設計しているだけ。
悲しくなる。。。。
そして さらに不快になるのは
ネックを軸にヘッドをひねる〜回転させられる機能を
使い手がいじったり、触っていれば
ヘッドは回転させて使うもの
というイメージを想起させてしまう。
軽量スチールシャフトはスイング破壊兵器 と言ったが
これは ゴルフ破壊兵器 だと思う。
過去の色々なヘッド、その形状の持つ意味
作り手の感覚やイメージを全部否定してしまい
しいては ゴルフクラブ、ゴルフを衰退させてしまう。
多分、多分 (当たっていると思う)
メーカーは販売店さん用に試打クラブを無償提供する。
9度、10度、11度 Rシャフト、SRシャフト、Sシャフト
従来通りのゴルフクラブだと全種類を用意するのには
9個のヘッドに9個のシャフトが必要になる。
ところが、ネック調整ロフト調整可能なヘッドであれば
1個のヘッド、3本のシャフトで事足りる。
例えば、それぞれが1万円、販売店が3000店あると
18万円×3000店 5億4000万円かかる
無償のサンプルクラブが
4万円×3000店 1億2000万円 で済む。。。
ただ それだけの為 だろう。
株主総会でこのコストダウンを発表するば拍手喝采。
ただ それだけの為 だろう。
クラブデザインすることの意味も消失させ
使い手に誤ったクラブの使い方も伝播させてしまう
この発想が、一時のコストダウンを上回るほどの
マイナスを生んでしまうことを誰が想像しているのだろう。
長い伝統を持つゴルフクラブの歴史を否定し、
派手な色、派手な柄、意味を持たないヘッド形状
オモチャの域を超えない、まがい物を醸し出す
その機能や形状が、ゴルフへの魅力
ゴルフクラブを買い替えることの楽しみを
あっという間に消失させてしまう。
ゴルフクラブを作る立場、考える立場 とすると
この「ロフトを調整することの出来る」ドライバーというのは
かなり腹が立つ。
コメント
コメント一覧 (7)
練習中であっても、9割を超えるゴルファーは変更しないというデータもあります。
きっと 買ったときだけ? でしょうか。
ヘッド重量が5%落ちれば、各性能も同じくその効果を落とすのでしょうね。
部長「ハイ!すでに手は打っております。しかもフィッシング事業部との共同開発により、リールも着脱可能になりました。」
社長「一泊二日でゴルフと釣りかぁ。よし、早速明日から ○海 で試打会だ!」
教団員には無用ですから。
ゴルフスミスか、ピンのフィッティングから始まった のだと思います。
始めは単に試打クラブのコスト削減が主要因だった ような。。。
ロフト調整と言う意味では、確かにZEVOなのかも知れませんが、
メーカーとして消滅した というより、そのパテントごと会社を
売り抜いて、解散。。。楽隠居した と聞いています。
(ペルツパターと同じ道筋?)
公にはなっていませんが、ネック部を破損するケースがかなり増えてきています。
生産が某国に集中している というのも原因の一つだとは思うのですが。。。
ネック接合をああしてしまうと、ゴルフクラブとしての意味は
殆ど消失してしまっています。
ロフト変更の幅を増やせば増やすほど、メーカーは自分の首を
かなり急速に締めることになると思います。
親会社から出向してきた短期役員は自分の世代の事しか考えない という
ゴルフ業界だけでない末路が目の前に控えていると思います。
ネック部分でロフト調整可能って その他も変わってしまうでしょうに
ネックの折れた ゴルフクラブの何処がよいのやら
ネック部の処理は 肝心要だと思うんですが