1995年から2005年までの
ドライバーヘッドのデータです。
年 体積 重量 ライ角 重心距離 重心深度 モーメント
1995 230 195 55.8 35.9 32.4 2720
1996 241 197 55.6 35.7 31.2 2870
1997 258 195 56.5 35.7 32.6 2920
1998 263 194 56.7 35.6 31.9 2960
1999 285 190 57.2 35.8 31.8 3080
2000 292 191 57.3 35.6 32.1 3125
2001 314 192 57.7 35.6 32.3 3300
2002 359 193 58.6 36.9 34.0 3523
2003 379 195 59.1 37.1 34.8 3670
2004 389 196 59.6 36.8 35.6 3760
2005 413 197 59.4 37.9 36.4 3900
2006 433 196 59.6 38.4 36.0 4055
18年前は ドライバーの体積は半分だったんですね。
1993年 エスヤードT301
データリバースチタン(PRGR)
1995年 グレートビッグバーサ(キャロウェイ)
2000年 初代ゼクシオ
モーメント(慣性)も重さを表す数値です。
重さも増え、大きさも増え
重さが同じであっても、重心距離が長くなる
重心深度が深くなる というのは重くなるのと同じ。
長尺も同じ重さであれば、重さを増やす効果があります。
1999年辺りで、多くのメーカーが45インチを
採用し始めたのでしょうね
ヘッド重量が一気に落ちています。
どんどん大きくなり、長くなる重心距離と共に
ライ角度がアップライトになりますねぇ。
今まで小振りなメタルやパーシモンだった人が
毎年長くなる重心距離、長くなるシャフトに
着いていけず、スライス続出。。。。
それを解消するため、2002年当りから
重心も深く、ライ角度もアップになる度合いが
きつくなりました。
この1995〜2005年でフェースターンをするスイングは
主流では無くなっていった。。。のですが
重心距離が長くなり、ライ角度がアップになったこともあって
シャフトを寝かさない、立てるスイングが主流に
なり始めました。
以前、ご紹介したマークオメーラがいい例ですね。
私の目で見ても、この区間は
アマチュアのスイングがかなり良くなって
進化した年月だと思います。
ところが 1999年にスイング破壊兵器
NS950というアイアン用のスチールシャフトが
発売されます。
アイアンは本数がかさばりますから
まとまったセットとしての単価は安くありません。
ゴルフ業界だけに限りませんか
価格競争というか、デフレ期に入った平成、
単価の安い軽量スチールシャフトと
ストロングロフトを利用して、
アイアンのセットを6本構成にし始めます。
スチールシャフトは構造上、
重いヘッド、そして同じ意味ですが
重心距離の長いアイアンを嫌います。
とても相性が悪い ということですね。
スチールシャフト、細くなる先端を補強する方法は
同一素材である限り、肉厚を厚くするしかありません。
そうなると、シンプルな形状と同一な重量バランスよりも
先端は重くなります。
軽量。。。ということは壊れない範囲で重量を削ぐ
となると手元が軽くなりますので、より先端が重めのシャフトになります。
本来 シャフトって。。。滑らかな柔軟性のある働きが重要な
筈なんですけど、軽くて硬いスイング破壊兵器は
しなる筈のシャフトの分、自分がしなることになります。
イマドキの華奢な女子プロのスイングがまさにそうですね。。。
スイング破壊兵器がアイアンシャフトの主流になり始め
アイアンヘッドの重心距離が徐々に短くなり始めます。
小振りな軽いヘッドのアイアンに
硬い、シャフトの動き感のないスチールと
どんどんデカくなるドライバーヘッド。。。
組み合わせは悪いですね〜〜〜
ということで、ドライバーも軽く
重心距離が短くなり始めます。
また 本来、グラファイトシャフトは
先端を重くしなくても、シャフトのバランスを変えずとも
負荷のかかりやすい先端部を補強できるのですが、
コスト安もあり、先端の重いシャフトが
主流になり始めます。
いま、販売されている市販のグラファイトシャフトの多くは
シャフト自体の先端の重いものばかりです。
これでは グラファイトのメリットはない。。。
タイガーウッズの出現以来、ゴルフは
力勝負、距離勝負の時代になってしまいました。
飛ぶ能力の低いドライバー。。。
それでも飛ばすには。。。
地面からボールを打つことを無視し、
ティーアップしたボールだけを打つ煽り打ちが
主流になった、 というコトです。
見た目はデカいけれど、重心距離の短いヘッド
重心角度が増えてきますから、
ライ角度もアップライトでは
無くなります。
シャフトは硬くなり、ヘッドも軽くなれば
ヘッドを感じにくいですから、
ヘッドを感じるために寝かして振りたくなります。
ゴルフだけに限りませんが
お金を稼いだものが一番⇒勝ち組 という
価値観が世界を覆い尽くしているので
人間の自然な骨格や構造を無視した
サイボーグの様なスイングをするトッププロの
スイングをアマチュアが真似し始めます。
メーカーはコストが安く、売り上げが伸びればいいので
宣伝するためのトッププロすら使い捨ての時代。
逆に長持ちして、契約金が高騰するのを
嫌がるかのように、自壊してしまうスイングを
分かっていながら推奨する始末です。
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