質問

アイアンヘッドのキャビティ化

歴史と意味合いを教えてください

karsten-c
 アイアンの歴史は その言葉通り 鉄の歴史でもあります
1920年頃より 少しずつ アイアンの重心という概念が生まれ始めます
ソール側を厚くしたアイアンにより 低重心化が図られます

1928年 サンドウェッジ 登場 ウィルソン
1963年 ゴム製グリップ (Golf Pride)
1967年 ツーピース ボール
1968年 キャビティーバック 鋳造アイアン (Ping)
1979年 メタルウッド (Taylor Made)
1991年 オーバーサイズ ドライバー (Callaway Big Bertha)
1995年 チタン ドライバー (Taylor Made Burner / Callaway Big Bertha)


HPにも書きましたが クラブヘッドの場合
 シャフトとの接合 という大きな関門がある為
  接着剤や接着方法の向上というモノも付いて回ります

それとともに 鋳鉄 溶かした金属を型に流し込み 冷やして 固める過程で
 発生するガスで 鉄の内部に ス が立ちます
  ですから そのスが立っても 丈夫な厚み 強度 という点で考えると
   ブレードアイアンの厚みを薄くすることには 強度不足の不安が否めません

多分 ステンレス鋼のアイアン前に 鉄でも薄い厚みのアイアンにトライした人は
居たと思うのですが 結局 強度の問題が解決出来ず 世に出なかったのだと思います


兵器開発という歴史を経て 鉄や金属の加工や製法が飛躍的に進歩します


 キャビティアイアンの創始者である ピンの カーステン・ソルハイム氏

実は キャビティにした当初の目的は ヘッドの軽量化だった と聞きます
鋳鉄のステンアイアンを買ってきて 軽量するために 裏のセンター部分を削ったそうです

思ったより 軽量化 は出来なかったのですが
 打ってみると 思いの他 簡単になった 周辺配分というのは 後付けの理論だった

 キャビティ  穴あき 虫歯  という意味ですが
現代では 常識な「重量周辺配分」効果 は後付けの産物だったのです
1958年の時点で 本業ではありませんが すでにパターは作っていました。
 商品 という事ではなく あくまでも 自分の為 が基本だったようです

1961年の時点で 削って キャビティっぽくなった アイアンを
 ピン「69」と名付けます。  これも 自分の憧れのスコアが69だからだそうです。

そして 1968年 カーステン という名前で 世界初の鋳造キャビティ量産モデル発売
 しかし この時点では カーステンは ゼネラルエレクトリック社の一社員です。
ピンのパターやアイアンは 副業という事になります。 (退社はその3年後です)
 




キャビティ  周辺重量配分 とは

 すなわち 慣性モーメントの増加 である

それ強化することにより ヘッドの重心点を軸点とした

回転運動がおこり易いか 否か   で

適切な硬さのシャフトで 遠心力と重量点が一致した状態が生まれないと

どの道 その効果は発揮出来ない

一致しているのであれば モーメント効果によって

ヘッドが回転し始めるのも 逆に 止まるのも より 外力が必要になる


  キャビティ効果   とは ある意味 有名無実の代物で

実際には ヘッドの重量や ヘッドの大きさによって 一概には

キャビティの方が キャビティ効果(慣性モーメントの増大)が高いとは限らない


ブレードの場合 どうしてもヘッドのその物が小さくなってしまうので
 慣性モーメントの数値も低くなりがちだが

例えば 三浦技研のMB5300  重心距離 32.4ミリ 重量258g は
   慣性モーメント2270   典型的なブレードモデルは

あの 如何にも キャビティ でござい  周辺重量配分 で ござい の
   キャロウェイ X-14  重心距離44.9ミリ 重量251g  の方が
   慣性モーメント2170 と微妙に低かったりするのだ
l_photo01x14


ある意味 見た目等は 飾り というか 騙しの部分が多かったりする

で 慣性モーメントが高いと 真っ直ぐ行くのか  と聞かれれば
う〜ん 直接関係にはない! と答えるでしょう

一番 ボールを曲げず 目標方向に飛ばしやすい 一番の項目は ロフト である
慣性モーメントが高いと…  ミスしても その打撃エネルギーが 他のエネルギーに
転嫁し難い…    そうですね 同じ距離がでやすい  が一番近い回答でしょう。

慣性モーメントが高いと 平均距離が高くなる  最大距離とは異なります
   と考えて 正解でしょう。



昔 イギリスの人はこう言いました…

フェアウェイと上司には木(ウッド)(気)を使え!

ラフと女には金(アイアン)を使え!


     だそうです…  トホホ









余談になりますが 日本ゴルフクラブの夜明け と呼ばれるモノがあります

 昭和42年 に 東大教授の 河村氏が
   「ゴルフ 頭の体操」  という本を出版しました

当時 世界のゴルフ生産地は 英国からアメリカに移っている過渡期
日本でも 幾つかのメーカーがクラブを製造販売していましたが
 形だけは整っていても   感/勘 と 模倣 に頼る状態であった。

それを この本により 科学的に
 何故 ボールは飛ぶのか  曲がるのか  止まるのか
 ヘッドの重心とはどのなのか 重心とはどんな役割なのか

 その一項目に  ヘッド以外の目方はすべてロスウエイトである というのもあったりします

当時のメーカーは その本を元に 科学的にクラブを作るようになり
実は この本が 日本以外 英国やアメリカにも 多大な影響を与えました。

キャビティ効果や重心位置 慣性モーメント など
 すでに その本に現代で言われていることは あらかた 書かれています。
その本に 沿って クラブは作られていると 今も言えると思います

  距離とヘッドウエイトは密接な関係
          という部分を除いては・・・・

それ以降 その本をバイブルに 今日まで クラブ創りが行われ
 スウィング理論やクラブについても その本を乗り越える理論や定説は
  未だ 世には出ていません