あ・の・ 衝・撃・映・像    の感想文 お客様より 頂きました




   感覚と現実

3日間、何度も映像を見ました。まず大雑把な印象から。
本人は、最初は戸惑い、打っているうちにだんだん楽しくなってくる(これ飛ぶんじゃないかなー、でもこのスイング他人から見るとなんか変なスイングに見えないかなー、力感無いし)。
私の第一印象、このスイングは美し過ぎる


昔、あるゴルフ場で連続写真を撮ってもらったことがあります。自分は、かなりいいスイングだと思っていましたが、ホールアウト後に写真を見て愕然としました。
なんというぶさいくなスイング!

二つの事例は、本人の自己感覚と、現実の姿には大きな乖離があるという例です。二つ目のわたしの事例は極端で、自己感覚と、現実が真反対。ゴルフに限らず人間は、太古の昔から自己感覚と、現実とのギャップのなかで生きており、このギャップから作用を受けて進化してきました。言い換えれば、この<差>を認めて、そこから学ぶことが成功への道だと思うのです。

鼓笛隊打法について、五感から得る感覚と現実との<差>を整理しました。全部は網羅できませんし、ホームページやブログで出てきたことと重複もあります。



1. ボールの高さの位置感覚(この勘違いがミスショットの原因のほとんど)

地面にあることで、ゴルフボールは自分より下にあると<感じる>。
<現実>は、前傾姿勢で打撃することを考慮に入れると、ボールは胸から肩の高さの間にある。短いクラブは胸の下あたり、長くなると、ボールの位置は高くなり、1Wでは肩の高さ。グリップを腰の高さで構えるとすれば、ボールはグリップより高いところにある!
さらに、構えたときにあごが下がると、ボールはさらに下にあるように<感じる>。
ここから導かれることは、いわゆる深いトップは不要。シャフトの運動慣性とトウダウン、さらに人間の身体へのいたわりを考慮すると肩の高さ、あるいは、肩よりわずかに上、が適正と考えられる。シャフトはほぼ垂直。慣性により、グリップは、肩よりわずかに高くなり、シャフトは垂直よりわずかに飛球線方向に傾くのは自然にまかせる。これ以上振り上げてもグリップとヘッドは飛球線方向に向かうのみで、位置エネルギー(高さ)は増加しない(きついだけです)。



2. ドリル

動画の中で、グリップを肩の高さで、シャフトを垂直に立てたまま右肩から左肩へ回転させる動きがありますが、これが大きなヒントです。このドリルは、下に振らない練習です。ゆっくり動かすと、クラブは立ったままグリップといっしょに右肩から左肩へくるりと<移動>します。この緩やかな動きでは重力に耐えてクラブを立てたまま動かせます。次に、打撃という<運動>をさせると(運動があるスピードを得ると)、重力が顕在化します。重力は、物理学で言い換えると<動かしにくさ>です。スピードを上げるほど重力の影響は大きくなります。かつ重力は下に働きますから<運動>させると不可抗力的に、グリップの位置が下がり、シャフトが下に動きます。その結果ボールにコンタクトします。自分の感覚では、シャフトを立てたまま運動させようとしますが、現実はグリップとシャフトが下がるのです。これはあくまでも<動く>ので<動かす>のではありません。動かすと必然的に、重力+人間の力がダブルで作用しますので、ヘッドはボールより下に行きます。地面にあるときはダフリ、ティーアップしていればテンプラボールになります。補足ですが、アドレスで目線が下に向いていると、ほとんどの場合ダフリを誘発します。理由は、ボールの位置感覚が現実よりさらに下になるため、クラブを下に振ることを阻止できないことによるのだと思います。
クラブの重量についても説明できます。1Wが最も軽くて、SWが最も重いのは、ボールの高さが理由のひとつです。ドライバーのボールの位置は、構えるとおおむね肩の高さです。SWは胸の下あたりです。クラブを運動させたときに働く重力は、重いほど大きい。これがクラブが短くなるほど重く作ってある理由のひとつだと考えます。



3. エネルギー保存の法則

圧倒的に重いヘッドと、大きく運動するシャフトを動かす場合は、人間がクラブの動きを邪魔しないことが第一優先になります。ヘッド重量を増やすことは人間がクラブを振る速度を低減させますし、大きく運動するシャフトを動かす場合は、人間がおとなしくしないと、シャフトが暴れます。今まで人間が担当していた、エネルギーの発生をヘッドの重量で肩代わりさせ、人間が作っていたロフトの立ち(ミート率の向上)をしなやかに動くシャフトで肩代わりさせれば、人間の仕事はずいぶん軽減されます。打撃エネルギーを一定とすれば、ゴルフクラブにそのエネルギーを発生させる仕事のほとんどを担当させれば、人の動きは、あの動画のような穏やかな動きにならざるを得ません。


感覚と現実
鼓笛隊打法の最大の課題は、いままで自分がやっていた仕事を大きく減らすことです。