仕事柄 プロゴルファーに知り合いが多い

とは言っても 少し昔のプロなのだが…

 だから 今の35〜60歳位のトーナメントプロは間近 と言うか
観客としてではなく 同じ土俵の上で沢山見ている。


 本日 お悩みのIさんが登場
スコアで言えば上手な人なのだが 引っかけとスライスで悩んでいる…
ハミングバードのクラブを使って ほどほど長いのだが
腰に持病を抱えているので 少しずつだが柔らかくしていきたいと思っている。
ただし 厳しく言えば 元々クラブを手で動かしてしまうタイプなので
ハミングバードのお客様の中では 割とハードな硬めのシャフトを使用中

腰の具合があまりに悪いのと 年齢も考え 今回はぐっと悶絶系を予定している。
そこで 何週間か前に いくつかのアドバイスをしたが ナカナカうまくいかない。
先を見越してのアドバイスだから 硬いシャフトでは難しいのかもしれない…

今回 おもちゃの鼓笛隊打法 を基盤とした 
   いくつかのアドバイスをした

          割に他愛のないアドバイス

元々左利きの右打ちなので 左手一本を使って振る典型的な横振りスウィング
 今の状態は サクラちゃん状態で 体が飛球線方向を向いてのインパクト
  故にフォローも出ず 方向を考え いつもパンチショット
   アプローチは上げる ロブショットが多く
    ショット全体に弾道はハイボール


ところが だ
  おもちゃの鼓笛隊打法 の魔法が効いたのか
急にスパンスパン 打ち始めた。 弾道が「ちゃんと」低い
いつもの聞き慣れたこすり球の音でなく ボールがつぶれている音がしている

あわてて ビデオ におとしてみた


映像は 寒気  がするほど  あの  湯原信光 そっくり

本人にそれを告げると からかわれているのかと思い 一瞬ムッとしている
 本人にも映像を見せると しばらく驚いているのか 疑っているのか
        自分の映像と認識できていない様子

トーナメントプロの中でも ノブさんは懇意にさせてもらっている
 自宅の室内にバンカーがあるのも知っているし 今でも話す
  スウィングは嫌と言うほど 全角度から見ているから
   僕は 彼の「マシーン」のようなスウィングの凄さを
    身にしみて知っている一人 彼のインパクト音も知っている一人だ

その僕が 本当にドッキリする位 そっくり というか そのモノ


インパクト音も フィニッシュも スウィングのテンポも まるでノブさん


映像を解析すると それまで ありえなかった
  ☆ 体の正面でのインパクト   90度以上ずれた…
  ☆ ダウンでそこ通すの〜 ってライン
  ☆ 今まで開ききっていたロフトが まるでプロのような…

ナ・ニ・こ・れ・〜
 別にノブさんの真似をした訳でも 体の正面でインパクトを作ろうとした訳でも
  ダウンでシャフトを寝かすのをアドバイスした訳もなく
   明後日のゴルフに とりあえず 「ゴルフ」が出来るように
    ほんの すこ〜し 「おもちゃの鼓笛隊打法」を教えただけ…

本人は上機嫌 打つのが止まらない
僕は何だか 狐につままれた様な…  嬉しいような 不思議な感じ…

強く振ってる感じもないし これなら腰痛の原因にはならないし
 本人も 「メッチャ楽チン、しかもインパクト重いし 飛びそう!」 と。
  なんなの? これ。
 これには 続きがある。

打つのが止まらない Iさん
 何球かすると 振り向き

「俺 10年もフックグリップ 治そうと思ってたんだけど
 いつのまにか スクエアグリップになっちまってて…
 でも 全然違和感ないし この方が楽だね。」
  って。

えっ 自浄効果まであるの?  鼓笛隊って…


しかも 見る見るうちに アドレスが…。
 何も アドバイスしていないよ!

元々 前屈が深く 猫背気味 ハンドダウンで
  ちょっと独特だったアドレスが…
     見る見るうちに ノブさんに
        これって現実? ありえない…
           でも ここに映像が。


               おもちゃの鼓笛隊って何者?
              打つ人の代わりだけじゃなく
             教える人の代わりもしてしまうの?

 
本人 満面の笑顔  僕不可解
 もう悶絶しないの おしまい 悩み解消
  あ ハイ、 さようなら、どうも、有難うございました…

 
     ハァ〜 また眠れない…