重心深度  深くなると簡単
実はそう単純にはイカンのです

異質の素材や新しい製法、体積によるルールの制限によって ドライバーヘッドの重心深度の強烈な深度化が進んでいます。
深くなると インパクトロフトが増える ボールが上がる 安定性が上がる モーメントが高くなる など利点はたくさんあります。
確かに やさしくなる と言えるでしょう。
クラブの大型化や形状変化は 深度化を目指している といって間違いありません。

しかし 大きな問題も発生し始めています。
アイアンが先祖返りをしていますので その問題は深刻化し始めています。

人間は視覚情報であるヘッドと 感覚情報である重心位置 この二つを扱っています。 真っ暗な中でドライバーを打つと 人間は重心位置をドライバーと認識します。 しかし実際の接触点・打点はそれよりもcmも前にあるのです。
1〜2?であれば 触感や音は遅れて伝わるので誤差程度と言ってよいのですが さすがにcmは明らかに脳内イメージよりも早くボールに当たります。

アイアンもそれに伴い 深度化が進んでくれれば良かったのですが 逆に浅くなってしまったので ギャップが付いてしまいました。 モデルによっては深いものもありますが 浅いものとのギャップは わずか3〜4mm。 殆ど誤差程度。
決してドライバーとのギャップを埋めるものではありません。
本来の流れであれば 現在のアイアンの主流派ユーティリティ化した非常に奥行きのある箱形状であるはずなのですが 前回の主人公の影響か 日本の軽量スチールシャフトの影響か 今の主流は小型化軟鉄…。
ごくたまに 12mmなんて深度のアイアンもあるのですが 主流との形状ギャップのせいで ほぼ全く売れない   非常に短い販売期間で終了
ドライバーを活かすのには 20mmの深度のアイアンがあって良い筈なのですが 現況ではありえな〜い状態。
ま 無理して作っても 売るためには超軽量ヘッド ということになるでしょう。

 今のところの対処方法は 届く範囲の中 ボールを左に置くこと どの位かと言えば アバウトですが
普通に地面から打つボールの位置 プラス ティーの高さ プラス ボール一個分 左 というのが違和感を少なくする 今のところの 唯一の方法と言えるでしょう。
取扱いのヘッド 2機種の違いをレポートしま〜す

L4V の方が重量も重く 205g位 重心距離 45mm弱 も長くなっています。 実質ロフトも大きい 表示10.5度>11.5 ですから 明らかに上がりやすい設定。 モーメントも強烈で 5600オーバー ですから ローテーションを使わない ヘビー重量を好む人にとっては 史上最強の味方
ローテーションを多用する人にとっては 利点であるすべての項目が地獄で ロフトが付きすぎてしまい 俗にいう抜け球、上がらないゆる〜い弾道で強烈に飛ばない事になるでしょう ローテーションはしないけど 開いて打つ人には ものすごく高い 高い ロケットのような空に飛ぶ球。 走り高跳びには最適です。
 どちらにしても 弾道はドロ〜ンとした球
飛ぶ、飛ばない は別にして 曲がらない能力はすごい。

S9-1 の方が重量はおとなしく 203g 重心距離41mm ですから 性格はやや優等生。実質ロフトも額面通りですから 上がりすぎて困るというのは無いでしょう。 ホーゼルが長いので シャフトの運動量を抑制するので 使いやすいと言えるでしょう。 ローテーション系 開き系の人にはこちらの方がお勧めです。 F:9.5/10.5 が良いでしょう。 こちらは実質ロフトも渋め 重心位置もL4Vより明らかに低いので 弾道はスピンの少ないライナーです。  球質はあきらかに速い、自分の知ってるドライバーの中で 一番球速は速い と思います。
モーメントはL4Vより少なくなり 5100程度ですが ここら辺の数値になるとさして違いはありません。 曲がらない、散らない性能は すんばらしいの一言