いきなり話の腰を折るようですが、スウィングを習得していく上で誤解の源は実はボールを打つ動きを「スウィング」と呼ぶことなのではないでしょうか  一般的にはその意味は動く事や揺れること、向きを変えることを指すわけですが そのイメージには円を描くイメージがついて回ります。
 今回はそこの話。

来店された方は幾度となく聞いている話ですが 世界で初めてプリンターなるものを開発したメーカーがドイツに有るとします。 その技術を公開してくれると聞き、日本から何人かの技術者が見学に行ったとします。 そしてお土産に円が描かれた紙を貰います。日本に持ち帰り、工場長にそれを描ける印刷機を作らせようとするとどんな機械になるでしょう。見学し、説明を受けた人は紙が縦、インクヘッドが横に動く機能を使い「円を描く」ことは理解しますが、いきなり結果である「紙に描かれた円」を見せられた人が何をもってその機械を作るかと言うと 当然その「視覚情報」ということになるでしょう。 となればインクヘッドが円を描く機械を作ることになります。

また 運動場で棒と紐を使って地面に円を描く場合、外側にいる人“円を描く人”は正しく円を書くのには 決して自分では円を描こうとしてはいけない、中心から自分の進行方向に向けて直線で動くようにしないといけないのです。

そしてゴルフのボールを打つ動きは総称して「スウィング」という円を描く動きを想起させる名称であること。

結果、スウィングと呼ばれるものは 元来のプリンターではない 円運動してしまうプリンターになるわけです。
二つの直線で構成するプリンターとインクヘッドが円運動するプリンター、どちらが高額になり どちらが製作に手間と時間が掛かり どちらがメインテナンスが多くなるか わかりますよね