こんなお問い合わせを受けることがあります。


スライスに悩んでいますがどうしたらいいのでしょうか?
フックに悩んでいますがどうしたらいいのでしょうか?



まず この双方のご質問に答えさせていただくのに
フェースの返り、ヘッドターン、フェースローテーションは
始めから除外させて頂きます。
スナップショット 1 (2014-03-04 10-51)

フェースの向き(返り)によって
スライス・フックするものを
フェースの返りで解決する限り
スライスはフックか引っ掛けに
フックはスライスかプッシュになるだけで
二股に分かれた蛇口の片方を抑えるだけになります。
そこを誤魔化しで解決したとしても
今度は 狙い通りの方向に行かせるためには
距離を犠牲しなければいけなくなる
永遠のシーソーゲームです。
単に左回転のボールをフック、右回転のボールをスライス
というのであれば まあ仕方がないのですが、
フェースターンそのものは こと「クラブ扱い」に
関しては論外の方法論なので、
それで回転による名称分けはあまり意味がなく
双方 打ち損ね と言っても過言ではありません。

ゴルフのショットは
勿論 どの道、コースでは欲などの精神状態が絡みますし
その精神状態や現実逃避などの心の問題が原因ですが
ミスは出ます。
それはそれで楽しいと思います。
思いますが、距離と方向というのは
実は双方同時に叶っていくもので
念頭から、どちらかを犠牲にすべき と考えるのは
ちょっと面白くないですね。


で 話は本題の戻ります。
正しくゴルフクラブを使える
もしくは使いたい と思っているゴルファーにとって
スライス、または右回転の弾道の原因は
クラブヘッドを振ることによって発生する遠心力
それを相殺して 定点であるボールを打つ為に行う
体をボールから引く、遠ざける、ボールから離れる動きです

この動きが水平方向に多く働いている状態で
出るのが スライス です。
ですので 本当に、本気で、スライスを解決したい
と思っているのなら
ボールから体が離れていくことを治すのではなく、
ボールから体が離れていかなくてはならない原因を
消さなければなりません。


一方 フックボールですが
ゴルフショットは本来、パッティングも含め
左回転は必ず入ります。
ある程度、普通にクラブを使っている限り
ボールは左回転になります。

それが表立って球筋に現れる ということは
分母である縦回転 と 分子である横回転 の関係の
縦回転が必要な数値に達していない
縦回転が少なくなる「なにか」があるということになります。
縦回転を大きく司っているのは ロフト効果 です。
ロフト「効果」というのは インパクト時の
ヘッド姿勢による「ロフト」だけでなく
ヘッドの上下・高さに対するヘッド軌道も含まれます。

単純な発想に置き換えると
入射 上から下へ というヘッド軌道は
姿勢ロフトに 対し 増える効果を与えます。
煽り(仰角度)下から上へ というヘッド軌道は
姿勢ロフトに 対し 減らす効果を与えます。
  ➡これをロフトを立てると勘違いしないように…。
   その勘違いの病魔は深く回復が難しいです。



まあ ほとんどの場合 煽りうち です。
入射角度をしっかりとって 姿勢ロフトを立てすぎ
というケースは 本当に絶滅危惧種。。。
いや 絶滅しているかもしれません。
ゴルフクラブは 上に向かってヘッドが動いていると
その分、その上昇角度分だけ作用としてロフトが減ります。

話は横道にそれますが、
飛距離が出てきている さらに伸ばしたい
という時に はまるミスもこれが原因です。
この煽りうちを使って飛距離の増加の罠は
ゴルフスイングの中では一番深刻なもので
深く陥ってしまうと治す方法がない とまで言われます。
スナップショット 6 (2015-01-18 15-58)

インパクトまで 右腕を伸ばす習慣付けとすると
右サイドが高く維持できる 距離感というか
空間感を身に着けることが出来ます。
じつは 飛ばし ということに関して
この右サイドの高さというのは絶対条件です。
たとえ それをクラブを振ってしまう
ヘッド振ってしまう、腕でクラブを動かしてしまう
であったとしても その空間感を身に着けない限り
よほど 超人的なヘッドスピード(身体能力)でないと
飛ばし屋には絶対なれません。


584506d7

で、全く反対に見える スライスとフック
ところがその大元にある原因は大体同じで
漠然と言ってしまえば
 「時間の調整」 です。
別な言い方をすれば クラブヘッドの移動距離と時間
体の回転による移動距離と時間
この双方の時間が合っておらず
インパクトするのに 「時間調整をしているから」 が
原因です。

ここんところが 分かれ目 と言えるのですが、
★ヘッドスピード
 ➡ヘッド移動の原動力
★ボディスピード
この二つの速度が別な感覚である限り
この問題は解決しないでしょう。
クラブヘッドスピードはボディスピードそのものです。
多くの人は ヘッドスピードの方がボディスピードよりも
速くなるもの と考えていますが、
その勘違いは ヘッドの通る道のりが
 圧倒的に、無駄に、不必要に 長い からに過ぎません。
 
錯覚しないでほしいのは
スイングはその場の運動です。
結果として 体の向きを変える
 傍目では「回転運動」と捉えがちですが、
ゴルフという種目には相応しませんが
自分が直線的に 5m移動…5m前進した分
    ヘッドも5m移動…5m前進した
と同じことを 回転によって処理しているだけなのです。
結果として 回転運動になるので
ヘッドの方が軸点(背骨)からの距離な遠い
 円に対しては外周になるので 「数値」としては
ヘッドスピードは高くなりますが、
その源である 体の動作を上回ることはありえない のです。



ヘッドを振るスイングは
体の回転で「直に」クラブヘッドを動かしていませんから
常時、時間調整が必要です。
体で動かすよりも 道のりも圧倒的に長いですからね…。

体の回転でクラブ、クラブヘッドを動かそうと
心がけているゴルファーであっても
コースへ出ると 精神的な作用などによって
ほぼ全員のゴルファーは 準備としての回転不足に陥り
この時点で 必ず何らかの「時間調整」が必要になります。
具体的に言うと
テークアウェイがちゃんと体で起動せず
量としてではなく「質」として 回転不足に陥り
その結果、インパクト時、体はボールから遠ざかったり
上を向いたりすることになるのです。




う〜〜ん この話題も出来る出来ないは別として
会話として成り立っている人には役に立ちますが、
会話として成り立たない人には意味不明で
言葉は悪いですが、フェースローテーションの調整という
付け焼刃で対処するしかないのかも…です。