ゴルフのスイングに限らず、スポーツ・運動には
人間としての美しさや運動美というのがあります。

それはスポーツだけに限らず
人間のうごきの「サマ」には自然な美しさがある筈です。
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姿勢の美しくない私が言うのもなんですが
ただ人が立っているさまであっても
姿勢の綺麗な、人間の自然な動きには
魅力を感じるものだと思います。

そして同時に その姿勢の理由 というのも
とても大切で それもまた魅力の一つになる筈です。


ゴルフのスイングには
「前傾姿勢」というものが存在して
いました
ハミングバードで説明するものにはまだ生き残っていますが…。
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前傾姿勢というのは
打ち手の軸足の大腿骨と骨盤の前へ倒れる角度差
アドレスで言うと 股関節の曲がり のことですが、
これには 理由が「ありました」。

それは この前傾姿勢を利用して
(前傾姿勢と体の回転・向きの変更を組み合わせると)
ゴルフのスイングをすると
地面に置かれているボールでも
前傾姿勢のないものに比べると
ずっと体に負担なく打つことが出来ますし、
クラブの長さに応じて前傾姿勢の角度を変えれば
基本、同じ動作、同じスイングでも打つことが出来る

という 実はかなり画期的な「機能」なのです。
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前傾姿勢をすれば
自分にとって へそはオーバーであっても
太もも位の高さのものを打つ感覚で
地面にあるボールを打つことが出来ます。
前傾姿勢をなくし、自分の動作によって
それをしてしまうと、安定した体の回転面を
形成することがし辛くなりますし、
同時にクラブに応じて その振り方をアレンジしなくては
ならなくなってしまいます。
コースには 複雑な全方向に対する傾斜 も
存在する訳ですから
その双方のアレンジを「打ち手」がするとなると
より一層難解なものになって行きます。
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体の回転は
その前傾姿勢分の背骨の傾き
に対して行われるものであって
これを「スイングプレーン」と呼ぶのかどうかは
正直わかりませんが、
それがなにがしかの基準になることは確かです。

昨今のスイング論では
アマチュアだけに限らず、プロのスイングを見ても
その「スイングプレーン」と呼ばれるものは
存在しても、それが背骨との関係、
背骨(その傾き)が何かの基準になっている訳ではないようです。

それはどういうことか というと
背骨というのは 胴体を支えている体の軸になりますが
胴体が普段通りの姿勢 になっているから
その軸としての背骨が利用できるわけで
胴体が捻られている時
例えば コブラツイストをかけられているような状態では
その背骨は 運動の軸に成り得ません。
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テークアウェイの時点で
本来は スイングには前傾姿勢があるので
右を向いている最中は
右サイドのすべての部位が 左サイドのすべての部位 よりも
高くなっているのが ナチュラルな姿勢 な筈なのですが
多くのスイング論では 右ひじを下に向け
両肘の高さ関係は
左ひじの方が右ひじよりも高い位置関係を
作るように指導します。
肘や腕以外の部分(部位)は
すべて 右側の方が高く、左側の方が低い状態で
肘と腕だけを逆の関係を作ったら
体は捻られませんか?

前傾姿勢をキープして 単に右を向く
という行為は お尻も含めたフットワークです。
少々譲歩したとしても お尻に近い背中あたりが
使われるだけで、体の側帯
左右の脇腹のどちらかが縮んだり、伸びたり
するような運動ではない筈です。

ところが 昨今のスイング論では
テークバック時 必ず左の側帯が伸び/右の側帯が縮む
ような 動作になってしまいます。
これでは 胴体が捻られてしまうので
軸としての背骨が利用できません。

それもこれもおおもとの原因は
「肘使い」 にあるのです。

右を向いた時の その胸の傾き通りの
高さ・位置関係を腕も「肘」も維持していないと
その時点で 次の行為で前傾姿勢を失う行為になってしまいます。

故に アマチュアのスイングも含め
プロのスイングも 人間としての動作美が存在せず
スイングがただの無理やりの苦行になってしまい
美しさを一切感じなくなっています。

私がプロの中継やスイングをあまり見たくないのは
あまりに人間のしても不自然な姿勢が多すぎるのと
ものの道理を無視した「サマ」に醜さを感じてしまうからです。
どの部分をとっても なにひとつアマチュアには
参考になりませんし、
プロだから亜流な…、苦行なスイングでも
ボールを飛ばし、コンペティションに出るのはすごいな
とは思いますが、あまりに見ているのが苦痛なため
自然に見るのを避けてしまうからです。