クラブのカタログや雑誌上で比較する際、
重心位置 と言う言葉が必ず出てきます。


日本のゴルファーのイメージでは
重心位置というのは スウィートスポット
「芯」で有ったりする訳ですが
舶来なゴルフ と言う意味では
グラビィティ・ポイント
 と呼ばれます。

その グラビィティ とは 重力 を指しますので
漢字の中にも含まれていますが
 重量や重力 そのモノを指している
と言っても 過言ではないでしょう。

その 重心 と言うモノも意味合いの
解釈が非常に重要で これがゴルフそのもの
クラブ扱いそのものを理解する鍵になる のです。

ちょっと 頭を使わないと…
頭の中で汗をかいて貰わないと意味が分からないかも
しれません。

これもHP上とかで 何度も書いていますが
多くのゴルファーは この重心位置 というのが
打撃の際、インパクトの時に
ボールに対し何かの作用をもたらす
と考えている、もしくはイメージしています。

重心位置が深いと…なになに
重心位置が高いと・・・なになに
という言う風に考えている筋があると思うのですが
それが 間違いの始まり です。

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例えば 重心位置が低いと
ボールが上がり易い と言われています。
それは間違いではありません。

しかし、インパクト時に
重心位置がボールに対して
何かの作用をもたらす訳ではありません

アイアンの場合 ソール(下から)23mm位から
15mm位までの幅で 機種ごとに種類が
ありますが 23mmだからボールに対し
上がり易い作用が少なく、15mmだから
インパクト時に下がり易い作用が働く訳では
ありません。
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それでは いったい その差は
何を生み出すのでしょうか・・・

少し簡略化して説明しますが
アイアンの場合 重心が低くなると 重心点は
重量物の多く集まったソール部に近づきます。
(逆に言えば 重心を低くするためソールを大きく
 もしくは 重くします)
そうなると アイアンの形状上
同時に重心も深くなり、重心も長くなるので
慣性が掛かり、重心と遠心力が揃おう
とする働きが掛かった時に ヘッドが
前に出る量が多くなるのです。
単純には ロフトが増える ということになります。

ウッドの場合は 形状が異なるので
反対の現象が起こります。

ですから 面白いコトに
低重心でロフトの増えやすいアイアンは
必ずストロングロフトですし
高重心でロフトの増えにくいアイアンは
必ずウィークロフトです。

ですから 実は どちらも同じなんです。

重心距離の長いクラブは
振り難いけれど 飛ぶ と言われます。
それは 重心距離が長い ということは
その距離分 重さが重くなるのと同じです。
ですから 同じヘッド重量のモノに比べ
重く感じる、重いのですから 振り難い。
しかし、トゥダウンが起こり それが直列化
した状態では 長いクラブで打っているのと
同じになりますし、ヘッド重量効果も高い。
だから 飛ぶ のです。
スナップショット 1 (2014-07-21 12-32)

ですから 重心の効果 というのは
非常に間接的な ボールへの効果 ですし
絶対条件として グリップの延長線上に
重心位置が来る というコトを前提にしています。

ココには 二つの大事なコトが隠れており
クラブの効果 というか クラブの扱い というのは
非常に 間接的な代物 であって
直接的なモノではありません。
スライスの原因が フェースが開いている から とか
腰が開いているから とか ボールを見ていない とか
などと言葉にするのは あまりに稚拙 だと
いうコトになります。

そして クラブは グリップの延長線上に
自然と打点が来るように 扱う
というのが 機能させる大前提になるのです。

その クラブで言うところの 自主憲法 みたいな
部分をスキップして ゴルフを憶えてしまっているのが
現代のゴルファーのような気がしてならないのです。