まず ヘッドスピードの計測 ですが、
ph01_15ある程度 共通の要綱は
アドレス時を基準に その手前(飛球線後方)
15センチから 
アドレス時よりもヘッド一個分左(飛球線)
にずれた 区間の時間を計測します。

実は ここにトリック? があるのですが
ボールをその場所からどかしきるまで』を計測するので
どのように当たったのか によって 異なってきます。

ボールは静止時は 45g ですが
弾道にもよるけど、200m飛ばそうとするのなら
その重さ、打点上への加圧は1トン近くになるのです。
しかし、その加圧はどの状態で当たったのか
によって、結構大きく差は開きます。

ドライバーを基準に、ロフトが大きくなるほど
ヘッドからのボールへの加圧が減る と比例して
ボールからのヘッドへの加圧も減る というコトです。
要するに、長さを同じと言う条件の元では
ロフトが大きくなった方が
 ヘッドのスピードの減速は少ない というコトです。

皆さんも体験があると思いますが
がちっと喰った感触は、その加圧もあるんですが
その加圧によるヘッドスピードの減速も加わっています。


つまり 巷で論じられている
ヘッドスピードはあまり意味が無いというコトです。
こんがらがりそうですが、飛ばすためヘッドスピードを上げる
と世の中で言われている打撃方法や打ち方は
総じて スピードは上げるためだけの動きで
結果としてロフトを開いてしまうので意味も無いですし、
そのヘッドスピードの数値を論じても、比較基準が違いすぎます。

確かに 同じ条件であれば
ヘッドスピードが高い方が飛ぶには飛びます。
「ヘッドスピードを上げるためにロフトを開いて打つ」
のであれば
「ヘッドスピードは無視し、飛距離効率を損じない方法」
でショットした方が格段に飛ぶし、
ショットの労力効果は高くなります。

とっても当り前ですけれど、
ヘッドスピードを上げて 9番アイアンで打つよりも
普通に5番アイアンで打った方が飛ぶ というコトです。

ちゃんとヘッド重量があって
その人なりに ちゃんと動く(軟らかい)シャフトであれば
正規なヘッドスピード 38msあれば
実測、正しい計測で 220ヤード以上のキャリーボールを
打つことが可能です。
で、参考までにですけれど その38msと言う数値は
こすって打つ人の 43msに相当するものです。

ヘッドスピードを上げようとして こすって打つのは
アラジンのランプをこすっているみたいで
エネルギーは単に 摩擦による熱とスピンと高さに
化けてしまうようなものです。

ちなみにですけれど
私のヘッドスピードは 40ms弱です。
でも 球筋を無視して、こすって打って良いというのであれば
48ms位までは
(意味がありませんけど)上げられます。
その振り方では 確かに20球打って
最高飛距離は 40msの時より飛びますが(一球位かな?)
平均飛距離は 40msの時よりかなり下回り
前後左右のばらつきは比較になりません


私は 飛距離とは18ホールのトータル だと思いますし、
もっと重要なのは 例えば90歳までゴルフをするとすれば
いまから 90歳までのトータル飛距離/割ることのホール数が
飛距離 だと思っています。
スナップショット 8 (2013-07-04 23-37)スナップショット 11 (2013-07-04 23-39)







ロフトを寝かしてスピードを上げる方法や
若い時だけしか出来ない飛ばすための「煽り打ち」は
かならず それが出来ない年齢が来たときに
帳尻が合う以上に 飛距離が落ちるか
体に支障、故障を持つことになります。

飛ばす ことは絶対の魅力です。
しかし 体に無理させて 「もっと振る」というのは
実際には夢物語でしかありません。
ゴルフは大人の、知恵のゲームですから
もう少し ゴルフクラブの機能と言うのを理解して
なぜ 遠くに飛ばすためにこの構造なんだろ? って
考えてみるのも ゴルフの楽しみ方の一つだと思います。
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単に振り易くするのなら
ヘッドの重量はもっと少なくても良いでしょう。
速く振ることがそのままイコール距離なのなら
長い棒の先に重さを付ける必要は無いでしょう。
にも拘らず 長い年月を経ても、ヘッド重量が
少なくなったとは言え、半減していないのには
理由が有ります。
まして 理論上、ボールは上から打ちます。
ヘッドの重さで落ちていくことが ヘッドスピードの助け
になるのは間違いありません。
そう考えると、スピンの問題を解決するために
意図的に上に煽って振ったり
ヘッドを回転させる打撃方法は
そのヘッドの重さと真っ向から闘うこと
即ち ゴルフクラブの機能と反目しあうことになります。

ちょっと嫌味な言い方ですけれど
ゴルフクラブの機能を闘っている打撃方法を選んでいる方が
ゴルフクラブの機種を選ぶ のは
なんだか意味がないような・・・
出来るだけ ゴルフクラブの機能の薄まったものを
選んでいる? って気がするのは私だけでしょうか?
そして そのゴルフを続けていくほど
体力の低下 ⇒ ゴルフクラブの機能の薄さ
を選んでいくことになってしまうと思います。