実験大好き スポルテ店主は
ありとあらゆるバージョンのクラブを打っています。

スポルテの基準
◆ドライバー  43.5インチ
 ヘッド重量235g 振動数150cpm


これを基準に 徐々に硬いシャフトを試し打ち
してくると 硬さと共に あたりが薄くなります。
トップのヒール気味のようなあたりになってきます。

振動数210cpm辺りを境に
ボールに届き難くなり、ボールの位置
もしくは 動作によって
インパクト時にボールに近づかなければ
「当たり」というのになりません。

市販のクラブでは 同時にヘッド重量の
20〜30%少なってしまうので
硬さが増してくると、その傾向は顕著になります。

振動数が240cpmを超えると
振るコトそのものやインパクトにも
痛みがともなってくるようになります。

そして、兎も角 「飛ばない

たかだか 160ヤード強のキャリーボールを
打つのに こんなに力を入れて
血管のきれそうなまでの動作をする必要が
あまりに無駄に感じてしまいます。

市販のアスリート嗜好のクラブを打つと
あまりにガッカリします。
ゴルフは大人の遊びで、思考の遊び であるのに
まるで 力比べ 運動比べのようで
まぁ、アスリートですから その言葉は
不釣り合いなのは分かりますけど。。。

仰々しい 柄の 色の 形の ヘッドや
シャフトが付いていても、いざ 手にしてみると
ヘッドの存在が重さとして手に伝わってこない。
ヘッドの軽さとシャフトの硬さが
ゴルフクラブを単なる 棒になっています。

この物体では 上手く打てても
ミスをしても、それがどうだったから
どんな感じだったから と言う体の感覚への
フィードが一切ないので、
ゴルフクラブやその創り出す不可抗力を無視し
反復練習によって作り出す動作
スウィングを習得する必要が生まれる。

折角、ひと が ボールを遠くに 正確に
繰り返し打つために 生まれてきた「道具」が
その 本来の存在意義を失い
いまや ウエアと同じ ファッションに
なってしまっているような気がします。

009

ハミングバードの振動数の変遷は
三菱のケンズチャンプ から始まりました。
フジクラのブラックスピーダーになり
初めて ドライバーで 200cpmの
壁を破ったのです。

220cpm〜210〜200〜190
と数値が落ちてくると 徐々に
人間のする仕事、労力はどんどん減ってくる感じ
がしました。

うまく行かないお客様の多くが
その 打撃する満足感とか、充実感を
失うのが馴染めないようでした。

下に振る が 下に降ろす に変わり
下に落ちる になってきていますし
ヘッドが、クラブが 勝手に落ちるから
それに引っ張られて スウィングも
させられてしまおう
 なんて 他力本願観が
日増しに強くなっていったのを覚えています。

以前より 唱えてきましたが
ゴルフだけに限らずとも
全ての行為、動作、行動には
多かれ少なかれ、必ず「不可抗力」や「抵抗」
「負荷」が伴います。
スウィングの場合、その不可抗力によって
結果論としての動きが作られています。
自分がこう動いている とは言っても
自分の動かしたクラブの作り出す不可抗力に
半分以上 自分は動かされているのです。

で、あれば 上手く打てない 不可抗力を
上手く打ててしまう 不可抗力に替える ことが
ゴルフのスウィングの習得法 ではないかと
考えたのです。

どの道、不可抗力は消すことが出来ませんし
それに耐えうる筋力を備える というのも非現実的

かと言って、市販のクラブのように
その不可抗力を減らすクラブを作る というのは
動きやすくなったとしても
ボールを飛ばす という ゴルフの最大のロマン を
失うコトになるのですから
非常に 発想が後ろ向き だと思ったのです。

ゴルフクラブほど いびつな形をしたものは
その形が 必ず 理由を持っている筈だから
その形に導かれ 受け入れられる全ての人が
自然に クラブの扱いを覚え
一度覚えたら 忘れない ものではないかと
考えたのです。