そいつは廊下に横たわって私を待っていた。

出張から帰った私を玄関で出迎えてくれた。

不審で、それでいて心ときめく長さのダンボールだ。



「出来たよ」とか「送るよ」などと余計な言葉が無いのも良い。

・・・うまく言い表せない。



だから、頼んだ後はジッと我慢して待つ。

あせらず、せかさず、じっくりと。

それが、結果としてのサプライズとなって届く。

我々はワクワクしたいのだ。

 

梱包を解き封筒からエクセルの資料を探し、
スペックをじっくりと読む。



えっ!まさか!そんなバカな!?!?

こんな重量のヘッドがきちんと
ボールにコンタクトしたらボールが破裂?



改めてクラブを眺める。

バンスがすさまじい。

リーディングエッジの地上高が前代未聞。



打ってみたい。

しかし、北の国から送ったクラブセットはまだ到着しないし、

アルコールも飲んじゃったし・・・

今夜は欲求不満のまま眠るとするか・・・



どう想像してみても危険極まりない武器、
確かに受領致しました。





「以下、HBSクラブ名
(迷)言集」

動くぞ、こいつ!

 シャフトがぐにゃぐにゃ動く事に驚愕した時。



当たらなければ、どうという事は無い。

 こんな重いヘッドが足に当たったら、と想像して打ち消す時。



ええ〜い、ハミングバードのクラブは化け物か!

 悶絶or会心のショット時



「ヘッドスピードの違いが、飛距離の決定的差ではないことを教えてやる」

 同伴者のぶんぶん丸スイングを否定する時。



「あんなもの飾りです。お偉い方にはそれが分からんのです。」 

 カラフルなシャフトやヘッドをお使いの方に。

 

 

 

 

   くれぐれのケガのないように…  BY 店主


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