まずは ゴルフクラブ のドライバーヘッドのカタログの
読み解き方を解説していきましょう  
2010年現在 ドライバーヘッドの素材には殆んどチタン素材が使われています
単純に板材の素材、
これがチタンだから飛ぶ というのは真っ赤なウソ です

チタンはバナジウムやアルミニウムなどを混ぜた合金に加工されます。
10-2-3 15-5-3 などが配合割合を指します
そうすることにより 鉄やアルミなどよりも 軽く 強い板材にする事が出来るので
大きく出来 形状や構造にも自由度が持たせられるので 飛ぶ要素が作り易い、
というだけで 単純に ボールを遠くへ飛ばす という事になると
 「ヘッド重量」以上の要素を見つける事が出来ません。


下の表をご覧ください

1994年  体積 220cc  -距離35.1mm -深度31.6mm モーメント2440
1996年  体積 241cc  -距離35.7mm   -深度31.2mm モーメント2870
1998年  体積 263cc  -距離35.0mm -深度31.8mm モーメント2950
2000年  体積 292cc  -距離35.3mm -深度32.3mm モーメント3125
2002年  体積 360cc  -距離36.9mm -深度34.0mm モーメント3520
2004年  体積 388cc  -距離36.8mm -深度35.6mm モーメント3760
2006年  体積 434cc  -距離38.5mm -深度36.1mm モーメント4060
2008年  体積 445cc  -距離40.3mm -深度37.2mm モーメント4400

試行錯誤による 揺らぎはあるものの
ほぼ 全てのスペックが 体積の増加に伴い 緩やかに伸びてきているのが
分ると思います
一番 大きく変化したスペックは やはり 慣性モーメントです
十数年前の倍になった訳で 慣性モーメントを増やせたと言う意味では
チタン素材のヘッドの功績は大きかったと言えると思います。
慣性モーメントは 一般には安定度 姿勢の維持というイメージですが
それも含め エネルギーの伝達効率の良さ とも言えますし
慣性モーメントの増加は ある種 重量の増加の意味合いも含めますので
10年前のヘッドの比べると 重量効果は高くなったと言えるでしょう。
ここ数年で やっと チタン素材を使った本当の効果が出てきていると
言えるのだと思います

しかし ヘッド体積 に ルールの制限が課せられました。
何の意味があるのか 僕には不明ですが これからは 
「ドライバーヘッド受難の時代」になってしまうと思います

多分ですが まず 軽量 長尺化 から 始まり
重心深度の深さ 重心角度の増し により スライスを打たせない
重心距離の短めでディープな ヘッドターンのし易い
そんな路線に進んでいくと思われます

コスって打つと 真っ直ぐ飛ぶ
ちゃんと打つと 上がらなくて 左に行く

ちゃんとクラブを扱えると飛ぶ&真っ直ぐ行くクラブ では無く
ちゃんと使うと役に立たないドライバーが主流になるのだと思います